

メーカーによっては最上位の存在。
「ミディアム=中間」ではあるが、輸入車の世界では高級車に属することが多い。メルセデス・ベンツ・Eクラス、BMW・5シリーズ、アウディA6など、欧州で言うところの「Eセグメント」に属する。全長4.8~5m級、排気量は2.5~5Lが中心。その上には、さらに高級なラージセダンもあるが、パーソナルなクルマとしてはミディアムセダンが使いやすい。駆動方式はFR、FF、4WDとさまざま。快適な空間を確保した上で、スポーツ性やデザインに力を入れたモデルも多い。

「伝統」と「先進」が同居する、
オトナの空間。
左右独立のオートエアコン、本革内装、電動シートは当たり前。質感の点でも不満を感じさせないのが、このクラスのスタンダード。ナビゲーションシステムを標準装備するクルマも目立ってきた。後席の広さは足が組めるほど。装備、広さともに文句なしだ。
全長4.8m×全幅1.8m前後、
フォーマル、スポーティ、アグレッシブ。
オーソドックスな3ボックスが主流だが、メルセデス・ベンツCLSのようなクーペ風や、ジャガーSクラスのような古典派など、独自性のアピールには意外と積極的だ。どのモデルも十分な高級感や存在感に加えて、明快なキャラクターを備えている。
高級車にふさわしい快適性、
FRなら意外と小回りが効く。
快適に、それでいて速く走れてしまうのが魅力。長距離ドライブの疲労感も少ない。都心部ではボディの大きさが気になるところだが、駆動方式がFRなら、小回り性は意外といい。特にメルセデス・ベンツEクラスは5.3mと優秀で、ワンクラス下のFFコンパクトカー並だ。
自動車税は年間4万~6万円台が主流、
意外に維持費がかからないことが多い。
自動車税は2.5リッターなら年間4万5000円、2.5~3.0リッターなら5万1000円、主流の3.0~3.5リッターなら5万8000円。一般道での実用燃費は3リッタークラスであれば5~6km/Lといったところ。信頼性が高く、走行性能が平均的なモデルであれば、メンテナンスコストは同クラスの国産車と大差ない。一見維持費は高そうだが、実際にはそうでもないことが多い。
平均容量は500L、
ゴルフバッグ4名分は余裕で詰める。
トランク容量は500L前後と、おおむねゴルフバッグ4個分といったところだが、クルマによっては開口部が狭い、天地が限られる、トランクスルー機能が無いといったものもある。自分の用途に合わせて要チェックだ。
会社経営者など自営業が多い。
基本的にフォーマル色の強いクルマである為、ビジネスの足として相性がいい。当然ながらメーカーも、そうした用途を想定して設計している。控えめなデザインも、そうした配慮のひとつだ。オーナーの多くは仕事でクルマを使うことが多い会社経営者など自営業者が多い。
高級輸入車はUカー市場でも引き合いが多く、高値安定で推移している。下取り価格も高めとなることが多く、売る時のことまで考えれば、コストパフォーマンスはむしろ国産高級車より高いと言ってもいいだろう。また、ビジネスからプライベート、そして冠婚葬祭までOKと、TPOを選ばない点は大きな魅力だ。
エンジン形式の種類も多彩で、排気量も幅広い。選び方としては3リッターを基準に、それ以下の排気量は「税金などの維持費を抑えたい」人に、それ以上の排気量は「高級車ならではの重厚感ある走りを味わいたい」人にお勧めしたい。同じ車種でもエンジンが変われば、走りが大きく変わることを覚えておきたい。


常にこのクラスの目標とされてきたのがEクラス。2002年に日本導入された現行型は、先代の丸目4灯デザインを引き継ぎ、さらにスポーティなルックスへと進化した。モデルイヤーによって異なるが、3Lや3.5LのV6、5LのV8エンジンのほか、環境に配慮した3.0Lディーゼルターボなどを設定する。
2004年の登場当時「メルセデスらしからぬカッコ優先のクルマ」として業界を騒然とさせた衝撃作にしてヒット作。基本メカは現行Eクラスがベース。セダンの実用性と贅沢でエレガントなボディを兼ね備えた「4ドアクーペ」だ。
2003年に発売された5代目となる現行5シリーズ「E60」。標準モデルは直列6気筒もしくはV型8気筒エンジンを搭載。回転バランスに優れた直6は今や世界的に見ても貴重な存在だ。その個性的なデザインとスポーティな走りによって、ますます人気が高まりつつある。
大ベストセラー「ゴルフ/ジェッタ」の上級モデル。先代はアウディA4と基本部分を共有しながら質実剛健かつ高品質な魅力を備えていた。06年発売の現行型はゴルフ/ジェッタ系をベースとしながらも、プレミアム性をしっかり高めている。基本はFFだが、「4モーション」と呼ばれる4WDもある。
V6もしくはV8エンジンをフロントに縦置きし、上級モデルにはフルタイム4WDシステム「クワトロ」を組み合わせる全天候型セダン。最高級モデルの「A8」と同じ装備を多数採用。知的で都会的なイメージを備えながら、雪国の道も走破可能な才色兼備の実力車だ。
2006年にC6が登場するまではシトロエンの旗艦セダンだったC5。最大の特徴はシトロエン独創の油圧サスペンション「ハイドラクティブIII」。極めて滑らかな乗り心地は、空飛ぶ絨毯と呼ばれる。エンジンは2L直4と3LV6とフランス車らしく小さめ。一見4ドアだが実は使い勝手のいい5ドアであるのもフランス流だ。
1999年にデビュー、2001年に日本へ導入されたプジョーの最高級セダンで、本国フランスでは公用車や社用車でポピュラーなモデルだ。ドイツ製とは異なるフランス流の洒落た高級感が魅力。日本仕様はV型6気筒3.0L+4ATのみで、2005年に販売を終了している。
粋なデザインとスポーツ性に定評があるアルファのフラッグシップサルーン。日本導入は1999 年と、現行ラインナップとしては古株だが、2004 年のマイナーチェンジで外観が一新され、装備も充実。駆動方式はFFで3L・V6エンジンのほか、前期型には2.5L・V6もある。他の高級車と一線を画するクイックなハンドリングがアルファらしい。
丸目4灯のヘッドライトや優雅なグリル、後ろ下がりのテールは、往年の名車がモチーフ。スポーティかつ上質なインテリアも伝統通り。1999年の日本導入当初は3L・V6と4L・V8の2本立てだったが、02年から2.5LV6が加わり(2006年に廃止)、V8エンジンは4.2L、およびそのスーパーチャージャー仕様に変更されている。
フォードの傘下に入ったジャガーが、その技術を活用して放ったプレミアムセダン。ジャガーの伝統を受け継ぐ内外装に、V6エンジンと4WDシステムを組み合わせる。FFモデルもラインナップ。
韓国最大にして世界7位の自動車メーカーが放つ高級FFサルーン。ブランドの歴史は浅いが、北米を中心とした海外での顧客満足度は極めて高い。室内は広く、3.3L・V6エンジンのガソリン指定がレギュラーというのも嬉しいところ。車両価格だけでなく信頼性や維持費まで含めて「韓流バリューフォーマネー」が実感できる。